生ごみ処理機『バイオクリーン』に採用されている「アシドロ®コンポスト分解方式」は、当社と東北大学大学院工学研究科 バイオ工学専攻の西野徳三教授(現名誉教授)、中山 亨教授との共同開発から生まれた、生ごみの画期的な堆肥化(コンポスト化)方式です。
基材内に生息する微生物叢(そう)は、高い分解能力が長期間持続します。この基材と、加熱撹拌機構を組み合わせることで、生ごみを効率よく分解します。分解後のコンポストは、 良質の肥料として利用することができます。

アシドロ®コンポスト分解方式の特徴

アシドロ®コンポスト化には、大きく分けて次の4つの特徴があります。

特徴① 高分解力

アシドロ®コンポスト分解方式は、生ごみの85%以上を24時間以内に分解処理します。投入した生ごみの約85%は水蒸気や炭酸ガスに分解され、残りの約15%は基材と混ざり合い、良質な堆肥(コンポスト)になります。

累計生ごみ投入量と堆肥取り出し量
(東北大学大学院工学研究科の実験より)

アシドロ®コンポスト分解方式による生ごみ分解のイメージ

特徴② 長寿命・維持管理が容易

運転時間とコンポストのpH推移(東北大学大学院工学研究科の実験より)

アシドロ®コンポスト分解方式のもう一つの特徴は、分解力が長期間持続するということです。これは、アシドロ®コンポスト分解方式において、コンポスト(堆肥)のpHが酸性に保たれることと密接な関係があります。
他社のバイオ式生ごみ処理機では、微生物は一般的にアルカリ性の環境を好みます。

しかし上のグラフのように、生ごみの分解を続けると図中で矢印を付けたところ、60~150日で酸敗状態となってpHが下がると同時に分解が事実上停止し、それ以降は基材の交換なしには分解が継続できなくなっていました。

一方、当社のアシドロ®コンポスト分解方式は、酸性でも微生物の活動が可能なため、長期間安定した分解力が持続します。
東北大学の実験では5年以上、また当社の納入先の実績では10年以上、基材を交換せずに使用している例が多くあります。
このように、アシドロ®コンポスト分解方式は、分解力が長期間持続するため、基材の頻繁な交換などの手間がかからず、同時にメンテナンスコストの大幅な低減も可能にします。

分解基材の交換費用 比較表

特徴③ 臭気および環境負荷が少ない

前述のように、アシドロ®コンポスト分解方式による生ごみや屎尿の分解は、酸性で進行するのが特徴です。このため、臭気の原因となるアンモニアの揮散が抑えられ、他のコンポスト化プロセスと比べて臭いが低減されます。
また、アンモニアの揮散が抑えられることで、温室効果ガスの中でも特に強力とされる亜酸化窒素の発生が抑えられ、環境負荷の削減効果も大きいといえます。

特徴④ 優れた肥料効果

アシドロ®コンポスト分解方式によってできた肥料は、植物の成長に不可欠な窒素・リン酸・カリウムを(とりわけ窒素分を)多く含んでおり、一般の方でも安全に利用することができる肥料です。
実験でも、雑草抑制やジャガイモの収穫量増加などの効果が確認されています。

ジャガイモの塊茎収量比較グラフ
ジャガイモの塊茎収量 (東北大学大学院 農学研究科の実験より)

アシドロ®コンポスト分解方式の特徴まとめ

アシドロ®コンポスト分解方式は、他社のバイオ式生ごみ処理機と比較しても、
より実用に堪える優れた性能を持っています。